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トマト1/5

みなさま、こんにちは!!
薬剤師ケイティです。

今日はみんな大好き!!「トマト」がテーマです!!

トマト 美と健康 カゴ たくさん

お弁当にプチトマトを入れたり、サラダの彩どりにしたり、寒い時期はトマト鍋やミネストローネなども最高!!

お子さんからお年寄りまで、美味しく身近な存在・トマト。

鮮やかな赤色は食卓の華になり、さらに栄養満点でも知られている優秀野菜ですよね!!

ここからのシリーズは「トマト」について、その歴史や特徴、栄養学的な要素と、薬膳料理の面からも、お伝えいたします。

ぜひぜひ読んでみてくださいね!!

<薬膳に対する考え方>
私は食べ物に関しても、栄養学的な情報と、論文やデータを重んじています。その一方で、まだ化学的に証明されていない内容もあるのですが、「薬食同源」の考えに基づいた薬膳料理も、2000年以上人々に使われ続けており、高い価値を感じます。
西洋医学と東洋医学の両方の良いところを使って、食事がより美味しく楽しくなると良いですね!!
<注意>
このブログでは、栄養の面と、薬膳の面から、様々な食材の有用性をお伝えしています。
全ての栄養素は、体の中で、まるで歯車のようにお互い影響し合って化学反応を起こし、エネルギーを作ったり、毒素を排泄したりしています。
今回のテーマ食材だけでなく、バランス良くいろんな食材を食べることが大事なんです。
五大栄養をしっかりバランス良く食べながら、こちらの情報も参考に、今日の食事を考えてみてくださいね。
また、病気の治療が必要な方はしっかり医療にかかりましょう。

 

youtubeでも同様の内容を発信しています。よかったらご視聴くださいね♪

 

<このページの目次>

トマトの特徴

⑴ 歴史、原産地
⑵栄養成分
⑶リコピン、カロテンの抗酸化作用
⑷トマトの種類と、生食&加熱について

 

<関連記事>

②美味しい旬の時期
美味しいトマトの選び方
→抗酸化作用や栄養成分が、より多いトマトはどんなものか?

薬剤師ケイティ 食材の栄養&薬膳

こんにちは!!ケイティです。 前回「トマト1/5」では、 トマトの原産地や歴史、主に含まれる栄養成分、リコピンやカロテン…

③保存方法
トマトの問題点、その解決方法

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みなさま、こんにちは!!ケイティです。 「トマト1/5」では、 トマトの原産地や歴史、主に含まれる栄養成分、リコピンやカ…

④薬膳データ
薬膳での効果効能

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みなさま、こんにちは!! 薬剤師ケイティです。 いよいよ、今回はトマトの薬膳でのデータや働きに関してですよ。 「トマト1…

⑤食べ合わせ: 抗酸化作用をさらにアップする食べ合わせや調理方法
アドバイスと症例
美味しく食べるコツ、栄養価upのコツ

薬剤師ケイティ 食材の栄養&薬膳

みなさま、こんにちは!! 薬剤師ケイティです。 同じものを食べるなら、より美味しく、効果的に(栄養がたくさん摂れる状態で…

 

 

⑴トマトの特徴、歴史、原産地

トマトは、中南米のアンデス高地が原産と言われているナス科の植物です。

大航海時代(コロンブスの時代の頃)、ヨーロッパにも伝わったと言われています。
しかし、当時はヨーロッパでも食用にはされていませんでした。


(昔むかし…イタリアが飢饉の時代に)

あるお金持ちの庭園に生えていた、観賞用のトマトを、腹ペコだった青年がちょっとつまんでしまいました。

青年「ああ~、なんでもいいから食べたい。俺、腹ペコで倒れそうだ…」
仲間「お…おい!やめろ!!それは『悪魔の実』だろう!!」
青年 パクっ…「う、う、う…」
仲間「だ、大丈夫か!?」

青年「うまい!!!!!(テッテレー!)」

西洋人 男性 喜ぶ ガッツポーズ

 

そうです、トマトはかつて、その独特な見た目と匂いから「悪魔の実」と呼ばれ、食用にはされていませんでした。
薬である反面、猛毒を持ち、人々から避けられていた「ベラドンナ」の実に似ていたことも理由の一つでした。

日本に入ったのは江戸時代ごろで、やはりその頃は観賞用として楽しまれていたそうです。
国内で一般に食べられるようになったのは、洋風の食事が広まり始めた明治時代で、本格的に栽培が始まったのは昭和以降。ケチャップの使用とともに広まったといわれています。

ヨーロッパでは「トマトが赤くなると医者が青くなる」という諺があるほど、栄養たっぷり。
特に、太陽のもとで完熟したトマトが栄養たっぷりなんですよ。
(「太陽のもとで完熟したトマト」の見分け方を、後ほど○○でお伝えしますね【URL】)

 

⑵栄養成分

トマトに、主に含まれる、栄養成分です。

タンパク質:(3つのアミノ酸からなる)グルタチオン など
炭水化物:糖質、(多糖類として)ペクチン
ビタミン:ビタミンA(カロテン)、ビタミンB6、ビタミンC
ミネラル:カルシウム、カリウム、鉄、リン、亜鉛、銅、その他のミネラル
その他:リコピン、ルチン、クエン酸

 

そしてエネルギーは、100gあたり、19kcalです。
🔽トマトおおよそ100g イメージ図

トマト およそ100g

 

トマトは体の調子を整えたり、美肌や、発がん予防に良いとされるビタミンCや、

整腸作用のあるペクチン

高血圧に有効なカリウム、ルチン

脂肪の代謝を助けるビタミンB6など多くの栄養素を含んでいます。

特に、抗酸化作用(アンチエイジングにも効果的)があるのは、ビタミンC、リコピン、カロテンです。

 

⑶リコピン、カロテン

トマトの豊富な栄養成分の中でも、特に注目の栄養成分は、リコピン、カロテンです。

トマトの皮の部分にある、赤い色はリコピン
黄色、オレンジ、赤色の色素にはカロテンが含まれています。

どちらもピンク系より赤系トマトに多く含まれています

リコピンは、カロテンと似た構造、つまりカロテノイドと言われるもので、
私たちの体の中で、例えば老化とか、がん動脈硬化などの
病気を引き起こすような悪さをする、活性酸素の働きを抑えてくれる、抗酸化作用があるんです。
つまり「抗酸化物質」です。

リコピンの能力(抗酸化力)は、カロテンの2倍、ビタミンEの約100倍と言われています。

リコピン カロテン ビタミンE 抗酸化力 比較

この辺りに関しては近年、かなり研究が進んでおり、たくさんの論文も出ています。
もちろんトマトだけ食べれば良いわけではなく、やはり食事はバランスが大事ですが、私も勉強しながら、トマトの力の偉大さを感じました。

 

⑷トマトの種類と、生食&加熱について

先ほど、ピンク系と赤系のトマトの話をしました。私たちが食材を買う時って、「ピンク系」とか「赤系」とか、あまり気にしませんよね。

トマトを生野菜でサラダとして食べる日本人は、「ピンク系トマト」を好んで食べています。実際、八百屋さんや市場やスーパーなどで並んでいるトマトは、ピンク系が多いです。

品種でいうと「桃太郎」「エバーグリーン」「フルティカ」などがピンク系トマトの代表です。

逆に赤系は「サンマルツァーノ」「ぜいたくトマト」などです。イタリア産のトマト缶などには、原材料名に「サンマルツァーノ」と書いてあったりします。

ピンク系 赤系 トマト 品種

世界の品種を見渡すと、大部分は「赤系」トマトなんです。味が濃厚で加熱すると旨み成分が増すのが、この赤系トマトです。

一方ピンク系は、皮が薄く果肉も柔らかいので生で食べるのには向いていますが、赤系に比べると薄味です。このピンク系トマトを好むのは、日本人と韓国人だそうです。

欧米では、「トマトのあるところに、料理下手はいない」と言われているほど、赤系トマトのグルタミン酸の量は、野菜の中でもトップクラス。

グルタミン酸と言ったら旨味成分ですよね。
「天然の味の素®️」を使って調理していると考えたら、そりゃ美味しいですよね。
言い換えたら、干し椎茸や昆布のように、赤系トマトのグルタミン酸も、あらゆる料理の旨みのベースになっているというわけです。

最近は国内でも品種改良が進んで、「アイコ」のように赤系でも、生で食べて甘くてジューシーなトマトが定番になってきています。

技術の進歩に感謝ですね。

 

・トマトは中南米のアンデス高地が原産と言われているナス科の植物
・トマトはビタミンC、ビタミンB6、カリウム、ルチン、ペクチンなど、様々な栄養を豊富に持っている。特に注目はリコピン、カロテン
・リコピン、カロテンは抗酸化力が非常に強く、体の老化やがん化など、様々な病気を防ぐ。ピンク系より赤系トマトに多く含まれる。
・日本では生食に向いているピンク系トマトが、昔から人気だが、世界では赤系の方が主流で、多くは加熱して食べられている。赤系トマトは加熱するとグルタミン酸(旨味成分)豊富。

 

 

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<トマト関連記事の参考文献、著書、HP>
《参考書籍》
・からだにおいしい野菜の便利帳/板木利隆 監修/高橋書店
・薬膳&漢方の食材事典/阪口珠未/ナツメ社
・薬膳アドバイザー教科書、教材

《参考HP》
農林水産省HP
野菜ナビ トマト

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