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トマト5/5

  • 2022年1月18日
  • 2022年1月26日
  • 未分類
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みなさま、こんにちは!!

薬剤師ケイティです。
同じものを食べるなら、より美味しく、効果的に(栄養がたくさん摂れる状態で)食べた方が、お得だと思いませんか?

食べ物にも「食べ合わせ」があり、相性の良い食材同士を食べると、栄養素も効果的に吸収できるし、その逆もまたあるんですよ。

また、薬膳として、体調不良に対して食材を効果的に食べていくことも可能なんです。

今日はそんな内容について、お話したいと思います。

 

まずはざっと、今までの内容をおさらいします。

【トマト1/5】では、赤系トマトとピンク系トマトの栄養価比較、トマトの栄養成分や、リコピン・カロテンによる抗酸化作用の説明をしました。

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【トマト2/5】では、旬の時期や、なるべく栄養価(抗酸化力を中心に)の高いトマトを選ぶ方法をお伝えしました。

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【トマト3/5】では、保存方法や、トマト嫌いに対する対策、冷え性さんのトマトの食べ方(オススメ)を扱いました。

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【トマト4/5】では、薬膳として、トマトにどんな働きがあるのか、どんな人に向いているのか、など薬膳メインでお話ししました。
薬膳データ、
薬膳での効果効能

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<薬膳に対する考え方>
私は食べ物に関しても、栄養学的な情報と、論文やデータを重んじています。その一方で、まだ化学的に証明されていない内容もあるのですが、「薬食同源」の考えに基づいた薬膳料理も、2000年以上人々に使われ続けており、高い価値を感じます。
西洋医学と東洋医学の両方の良いところを使って、食事がより美味しく楽しくなると良いですね!!
<注意>
このブログでは、栄養の面と、薬膳の面から、様々な食材の有用性をお伝えしています。
全ての栄養素は、体の中で、まるで歯車のようにお互い影響し合って化学反応を起こし、エネルギーを作ったり、毒素を排泄したりしています。
今回のテーマ食材だけでなく、バランス良くいろんな食材を食べることが大事なんです。
五大栄養をしっかりバランス良く食べながら、こちらの情報も参考に、今日の食事を考えてみてくださいね。
また、病気の治療が必要な方はしっかり医療にかかりましょう。

 

youtubeでも同様の内容を発信しています。よかったらご視聴くださいね。

<このページの目次>

⑴食べ合わせ: 抗酸化作用をさらにアップする食べ合わせや調理方法

⑵アドバイスと症例

⑶美味しく食べるコツ、栄養価upのコツ

 

 

⑴食べ合わせ

トマトの持つ、抗酸化作用や栄養価を、さらにパワーアップさせる、食べ合わせ、調理方法について

 

効果的な食べ合わせ

トマト+オリーブオイルを一緒に食べましょう。

イタリア料理の定番・トマトソースですが、
トマト+オリーブオイル、どちらも抗酸化作用の強い組み合わせになります。

(さらに、リコピン、カロテンは油に溶けやすい性質もある)

様々な病気の予防になるのはもちろん、紫外線によるシミやシワのようなトラブルから肌を守ってくれる働きもあります。

加熱してトマトソースにすることで、トマトの体を冷やす効果を和らげる働きもあります。
例えば、蒸し野菜のトマトソース和え、なんてどうでしょう?
蒸した野菜や肉、魚に、加熱して味付けしたトマトソースをかけるだけ。

自分でトマトソースを作ってみたい方は、こちら。
①鍋でオリーブオイルを熱して、ニンニクで香りづけします。
②湯むきして刻んだトマトを、グルタミン酸豊富なゼリー部分ごと、一緒に入れましょう。
③30分ほど煮込んでから塩コショウで味付けします。
④これをベースに、玉ねぎ、肉、ハーブなどを加えると、よりコクが出ます。

最高のアンチエイジング食になってくれそうですね。

手作り トマトソース

 

⑵薬膳としての症例・アドバイス

加熱調理で血を補い、血行も促進

月経がスムーズになった症例

トマトは加熱して食べると体を冷やす作用が弱くなり、代わりに血を補って血行を促進します。そのため血虚の方にも向くようになるんですね。
月経の1週間ほど前からトマトの煮込み料理を食べると、月経がスムーズになった、との症例もあります。

貧血気味の方や月経で血が少ないタイプの方(血虚の傾向)は、ぜひトマトを加熱してみてください。

月経の時の貧血のような症状にも、血を補うので有効とのこと。

トマトソースで煮込んだ肉料理は、鉄分も補うので適しているでしょう。

 

⑶美味しく食べるコツ、栄養価upのコツ

調理のコツやポイント

加熱すると、おいしさ&栄養価がさらにアップ

旨みのベースになるグルタミン酸ばかりでなく、トマトの酸味やペクチンが肉、魚類の脂っこさを和らげてくれます。またトマトは、肉や魚のほか野菜、豆、卵など多くの食材と相性が良いです。

カットトマト缶やホールトマト缶などの缶詰や瓶詰めトマトジュース、ドライトマトも調理に使えます。どれも保存性が良く高い栄養価を保っているので、年中、利用できます。

トマト缶 トマトジュース ドライトマト

 

トマトは、加熱することで甘みや旨味がグッと増します
ビタミンCは減少するものの、赤系トマトに多く含まれるリコピンは、加熱することで細胞壁が壊れたくさん出てくる上に、油に溶けやすい性質もあいまって吸収率が3~4倍にアップすると言われています。

冬に流行ったトマト鍋なんかも、とても良いですね!!

実際私も、豚の生姜焼きや、野菜炒めの最後に、トマトを入れて少し加熱する料理を作ります。
生でも美味しいトマトが、もっと風味豊かになり、ぐっと甘くなり、とても美味しく、面白いです。簡単なのでぜひやってみて下さい。

また、同じ細胞壁が壊れる方法として、冷凍する方法も同様にリコピンの吸収率アップが望めます。

【URL】

植物の細胞は、かたーい細胞壁というものに覆われていて、これは生で食べたときは壊れにくいのですが、加熱したり冷凍することによって破壊されて、トマトの細胞の中にある様々な栄養成分が、たくさん摂取できるんです。

 

ゼリー部分も使いましょう!!

トマトのうまみ成分、グルタミン酸は、果肉よりも種の周りのゼリー部分に多く含まれています。たまにトマトのゼリー部分が苦手っていう方がいらっしゃるのですが、そんな方はトマトソースなどにしてしまうと気になりづらいかもしれませんね。

 

・食べ合わせ:トマトとオリーブオイル、両方とも抗酸化作用が強いアンチエイジングにも◎。特に加熱調理がオススメ。(リコピン、カロテン↑、ただしビタミンCは↓)
・トマトは加熱すると、血を補い、血流を促進する働きも。加熱トマトは、血虚、瘀血にも適している。
抗酸化作用をアップするには、加熱調理の他に、冷凍するのもOK。冷凍により細胞壁が壊れ、たくさんの栄養成分が溶出する。
・トマトのゼリー部分にも多くの旨味成分、栄養成分がある

 

 

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<トマト関連記事の参考文献、著書、HP>

《参考書籍》
・からだにおいしい野菜の便利帳/板木利隆 監修/高橋書店
・薬膳&漢方の食材事典/阪口珠未/ナツメ社
・薬膳アドバイザー教科書、教材

《参考HP》
農林水産省HP
野菜ナビ トマト

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